学校から帰ってすぐ外に遊びに行った三男が、夕焼けチャイムの前に帰ってきた。「ただいま」という小さな声。うつむいた顔は浮かない表情だ。ふふ〜ん、ケンカしてきたな。そう顔に書いてある。「どうした?」と声をかけと、「べつに。なんでもない」と返す。それじゃぁ、まるで「なんでもなくない」と言っているようなものだ。ここはとりあえず、そっとしておくのが賢明のような気がした。
「そう。じゃ、大好きなトウモロコシあるよ。今朝もぎった採れたてなんだって。すごくおいしいいただきものだよ」と、わざと明るく言う私。「食べる。話は、後でするよ」と三男は言いながら、口をへの字に曲げたまま洗面所に直行した。
我が家一番のチビッ子も、もう4年生。もうなんでもペラペラしゃべってくれない年頃になったんだなぁと思う。自分で解決しなくちゃいけないこともたくさん増えてくる時期だ。さて、どうしよう? 話しやすいように上手に2人きりになる時間を作るか、それとも見守るか…。なかなか難しい。
母としては、ちょっとやそっとの仲違いやいじわるには「傷つかない心」「折れない心」で乗り切れる強さを持ってほしい。そのために、まずはハグで母ちゃんのパワーと愛を充電しよう。「だいじょうぶ。きっとうまくいく」そうささやきながら。最後に自分自身を助けてくれるのは、自分の心だと思う。
「強い心に育ちますように」そんな願いをこめて…まずはひたすらハグする母でありました。