週末、棚を整理してたら出てきた1本のビデオ。次男出産後の様子が撮影されていた。
赤ちゃんはみんなの注目の的だ。その隣でみんなの気をひこうとしている3歳半の長男。その様子が健気すぎる。赤ちゃんの脇で、意味もなく「忍法!」とポーズをとっておどけている。私もそれを見て笑ってはいるが、次男のことが気になって仕方ない様子。
2人目が生まれたら上の子がさみしい気持ちにならぬように。いろんなところにそう書いてあった。だから、自分では精一杯気をつけていたつもりだったのよ。でも、ここに映っている長男のことを同じフレームの中にいる私がきちんと理解していたかというと、自信がない。
実母にこの話をすると、次男出産で私が入院していたときのことを話しはじめた。
私は入院中、長男を実家の母に預けた。
「お母さんは、五つ寝たら赤ちゃんと一緒に帰ってくるからね」おばあちゃんの言葉に大きく頷く長男。朝起きると必ず「昨日一つ寝たよね。あといくつ寝たらお母さん帰ってくる?」と私が帰る日を指折り数えはじめたそうだ。
「あと四つ」「あと三つ」「あと二つ」…。
毎朝、おばあちゃんに確認する長男。日中、私がいないからといってさみしがることもなく、楽しそうにすごしていたように見えたという。でも、「あと二つ」と確認した日の夜のこと。
夜中にガバッと起きると、いきなり祖母の布団の中で「お母さーん、お母さーん」と泣き始めた。声にしたが最後、堰を切ったように長男はひたすらに泣き続けたそうだ。
何を言っても泣き止まない。そんな姿が可哀想で、たまらずに一緒に泣いてしまったよと、懐かしそうに私の母が話す。そんな話を今になって聞かされてもなぁ。困るよ…。ビデオテープの長男に重なってこっちまで泣けてくるじゃあないか。
すぎてしまえばあっという間にも思える年月だが、ていねいに思い起こせばたくさんの喜怒哀楽の積み重ねだったんだなぁと、改めて思う。
只今絶賛反抗期中の長男には、閉口することもしばしば。でもそんな長男にだって、夜中泣き通すほど私が必要だった時期もあるのだ。それを貯金にするしかない…のかね。そんなことを考えたら、泣けてきて朝の電車でこの記事を書ききることができなかった。
で、今、帰りの電車の中。またぼんやりと長男のことを考えてる。
いい加減にしろ、私の長男病。しっかりせねばなんねえな。これじゃあ長男から疎まれる度に、撃沈間違いなしだ。
さあ、気持ちを切り替えて笑顔で帰ろう。みんなが私を待っている(に違いない)ww。母は強しさ。ひゃっほうだぜ( ´ ▽ ` )ノ