次男がいきなり「僕のお母さんが、お母さんじゃなくて、A君のお母さんが僕のお母さんだったらさぁ、僕、絶対、こんなんじゃなかったと思うんだよね」と切り出した。
ガーン…。それってどういうこと?
軽く取り乱す私。A君は、次男のクラスメイト。冷静沈着で優秀。常に淡々とし、ピアノも超うまくて、勉強だけでなく音楽的才能あふれた友だちだ。
で、A君のお母さん。口数は少なく、余計なことはくちにしない物腰穏やかな理知的な知性派ママ。優しさと厳しさを絶妙な感じで兼ね備えていそうな素敵な人だ。しかも、スリム。
一方、私はいつもバタバタしているワサワサ派。始終、あれがないこれがないと言ってるし、買い物にいくたびにしょっちゅうお財布を忘れる。くだらないギャグに大喜びしたり、大声で笑ったり、泣いたり…。思ったことはつい口にしてしまうし、感情の起伏が激しくて、単純。しかも、超音痴。そして、最近、体重急増化ちう。
A君のお母さんとは、丸切り雰囲気も中身も違うのよ、トホホ。
次男の主張は、僕のお母さんがA君のお母さんだったら、僕はきっとこんなにも間抜けにならなかっただろうし、音痴でもなかっただろうに…というもの。
確かにそうかもしれない。そうだ、きっとそうだろう。悲しいかな…そうかもしれない。
「でもね、ちょ、ちょ、ちょっと待ってよ、お兄さん。A君が逆にうちの子でしたら、どうですの? あなたみたいなA君に? いや、いや、それはなるわけない。全く想像できないよー」…とラッスンゴレライのりで悪あがきする私。
「そうか? 案外なるんじゃね? 環境に依るところも多いと思うよ。」と私のくだらないノリはサラリと無視して一言。でも、ちょっと考え直したのか、それとも思いの外しょげてる私に気を遣ったのか「うーん…。たしかにそうだな、お母さんに似たA君っていうのは、考えにくいか…」と軽くフォローしてくれた。
で、この話は終了。
親子ならば、遺伝子で引き継がれている情報はもちろんのこと、話し方、癖、生活習慣や食の好みなどなど、さまざまなことが似てくるのも当たり前なんだろうけど…。
この日の次男の発言は、どこか自分によく似ているところをもつ親に、とにかく反発したいという気持ちの表れか。そんなお年頃に突入したという証なんだと改めて思った。
ちょっとしたしょんぼり感は否めないが、これも成長さ……と一抹の淋しさを押し込める私。
そう思えば、なにがなんでも…ウルトラひゃっほうだぜ\(ToT)/
これを機会に、自らの間抜けを少しでも改善しなくてはと改めて感じ母でありました…(^o^;)。